こんにちは!東京クライマー不動産です!
「実家が空き家のまま放置されているけれど、税金が怖くて手が出せない」というお悩みがよくあります。
特に2026年3月の利上げ予測を控え、不動産市場が「買い手優位」に傾く前に、有利な条件で手放したいというニーズが急増しています。
本日は、2027年末に期限を迎える「相続空き家の3,000万円特別控除」について、お伝えします。
Contents
1. 「3,000万円特別控除」の概要:譲渡所得税を最大600万円節税する
「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」とは、相続した空き家を売却した際に生じる利益(譲渡所得)から、最大3,000万円を差し引ける制度です。
- 節税額の目安
譲渡所得税率を約20%とすると、最大で600万円(3,000万円 × 20%)もの税金が免除されます。 - 期限
現在の制度では、2027年(令和9年)12月31日までに売却(引き渡し)を完了させる必要があります。
2. 2026年に売却を開始すべき理由:利上げと「期限の壁」
なぜ2027年の期限ギリギリではなく、2026年の今なのか。そこには2つの「事実」があります。
- 2026年3月の利上げ予測
金利が上がると買い手のローン借入額が減り、売却価格を下げざるを得なくなります。高値で売るなら「金利が上がり切る前」の2026年前半が有利です。 - 引き渡しまでのタイムラグ
この特例は「売買契約」ではなく「引き渡し」が期限内である必要があります。更地にするための解体工事や、境界確定には数ヶ月を要するため、2027年に入ってからでは間に合わないリスク(天候不順や工事業者の不足等)があります。
3. 特例適用の必須条件:1981年以前の建物と耐震基準のハードル
この特例は「どんな空き家でもOK」ではありません。
- 建物の条件: 1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された(旧耐震基準)戸建てであること。
- 状態の条件: 相続から売却まで、ずっと空き家であること(貸付や居住はNG)。
- 売却の条件: 売却代金が1億円以下であること。
- 工事の条件: 売却までに「現行の耐震基準を満たすリフォーム」を行うか、あるいは「更地にして引き渡す」こと。
4. 経済的損得の比較:控除が「ある時」と「ない時」の納税額
実際にどの程度の差が出るのか、概算を比較します。
| 項目 | 控除を利用する場合 | 控除を利用しない場合 |
| 売却価格 | 5,000万円 | 5,000万円 |
| 取得費(不明の場合5%) | 250万円 | 250万円 |
| 譲渡費用(仲介手数料等) | 250万円 | 250万円 |
| 譲渡益(所得) | 4,500万円 | 4,500万円 |
| 特別控除額 | ▲3,000万円 | 0円 |
| 課税対象額 | 1,500万円 | 4,500万円 |
| 譲渡所得税(約20%) | 約300万円 | 約900万円 |
| 手残り額の差 | +600万円 | – |
5. 杉並区特有の申請手続き:確認書発行にかかる期間と注意点
特例を受けるには、杉並区長から「被相続人居住用財産等確認書」の発行を受ける必要があります。
- 窓口: 杉並区 都市整備部 管理課(区役所本庁舎内)。
- 必要書類: 電気・ガスの使用中止記録、閉栓証明、家屋解体後の写真など、空き家であったことを証明する証拠が厳格に求められます。
- 期間: 申請から発行まで通常数週間を要します。確定申告(2月〜3月)の直前に動くのではなく、売却直後の余裕がある時期に申請しておくのが実務上の定石です。
6. FAQ
Q:マンションは対象になりますか?
A:いいえ。この特例の対象は「戸建て」のみです。マンションの売却には別の税務戦略が必要です。
Q:更地にする費用がもったいないのですが、建物付きで売れませんか?
A:売れますが、その場合は買主が耐震補強工事を行うなどの条件が必要です。一般的には、売主側で解体し更地にする「更地渡し」の方が特例を確実に受けられ、かつ買い手も見つかりやすいのが事実です。
7. まとめ
2027年末の期限まではまだ時間があるように見えますが、不動産市場は「金利上昇」という大きな転換点にあります。
「3,000万円控除」という強力な武器を使えるうちに、そして買い手の購買力が削られる前に、杉並区内の空き家問題を解決することは、数百万単位の資産を守ることに直結します。
2026年は、放置空き家を「負債」から「資産」へ変える、実質的に最後のチャンスと言っても過言ではありません。
出典・引用資料
- 国税庁:「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
- 杉並区公式ホームページ:「被相続人居住用財産等確認書の発行について」
- 国土交通省:「空き家対策特別措置法の改正と税制措置(2025-2026年度版)」
