杉並区にお住まいの皆様、こんにちは!東京クライマー不動産です。
相続や夫婦での共同購入によって、一つの不動産を複数人で所有する「共有名義」。単独名義に比べて住宅ローン控除を複数人で受けられるなどのメリットがある一方で、いざ売却やリフォームをしようとすると「他の共有者の同意が得られない」といったトラブルに発展しやすい側面もあります。
「親から実家を兄弟3人で引き継いだが、一人が売却に反対していて話が進まない」「離婚した元配偶者と共有のままになっているマンションを整理したい」といったご相談は、私たちがいただくお悩みの中でも多いテーマです。
今回は、共有名義不動産の基礎知識から、トラブルを避けて売却するための具体的な方法を、わかりやすくお届けします。
Contents
目次
- 共有名義不動産とは?単独名義との決定的な違い
- 知っておきたい!共有持分権者に「できること・できないこと」
- 自分の割合は?共有持分割合の正しい調べ方
- 共有名義不動産の売却が「難しい」と言われる理由
- 共有状態を解消して売却するための4つの方法
- まとめ:複雑な共有名義こそプロにご相談を
共有名義不動産とは?単独名義との決定的な違い
共有名義とは、一つの不動産(土地や建物)の所有権を、夫婦や親子、兄弟などの複数人で持ち合っている状態を指します。これに対し、一人の人間が100%の権利を持つのが「単独名義」です。
共有名義と単独名義の比較表
| 比較項目 | 単独名義 | 共有名義 |
| 所有者の数 | 1人 | 複数人(2人以上) |
| 意思決定の自由度 | 100%自分の意思で決定可能 | 内容により過半数や全員の同意が必要 |
| 売却手続き | シンプル(自分一人の判断で可能) | 複雑(共有者間の調整が必須) |
| 住宅ローン控除 | 名義人のみ適用 | 各共有者がそれぞれの条件で適用可能 |
| 相続発生時 | その人の相続人へ承継される | 持分ごとにそれぞれの相続人へ細分化される |
共有名義の最大の特徴は、「自分の持ち分であっても、不動産全体を勝手に処分することはできない」という点にあります。この制約が、将来的なトラブルの種になるケースが多いのです。
知っておきたい!共有持分権者に「できること・できないこと」
民法では、共有者が単独で独断で行えることと、他の共有者の同意が必要なことが、その行為の重要度に応じて3つのレベルに分類されています。
共有物の取り扱いに関するルール一覧
| 行為のレベル | 内容の例 | 必要な同意 |
| 保存行為 | 屋根の雨漏り修理、壊れた窓の交換、不法占拠者への退去要求 | 各共有者が単独で可能 |
| 管理行為 | 賃貸借契約の締結や解除、リフォーム(軽微なもの)、賃料の改定 | 持分価格の過半数 |
| 変更(処分)行為 | 不動産全体の売却、大規模な改築、抵当権の設定 | 共有者全員の同意 |
例えば、共有している実家の「雨漏りを直す」のは保存行為なので、一人の判断で進められます。しかし、「実家を第三者に貸し出す」には持分の過半数の賛成が必要ですし、「実家を売却して現金化する」には、1%の持分しか持っていない人がいたとしても、その人を含む全員のハンコが必要になります。
自分の割合は?共有持分割合の正しい調べ方
自分がその不動産に対してどれだけの権利(持分)を持っているのかを正確に把握することは、議論の出発点です。
- 「登記事項証明書(登記簿謄本)」を確認する
不動産の詳細な情報が記載された公的な書類です。 - 「権利部(甲区)」を見る
登記簿の「甲区」という欄には、これまでの所有権の移転履歴が記されています。ここに「共有者 氏名 持分2分の1」といった形式で記載されています。 - 法務局やオンラインで取得
証明書は最寄りの法務局窓口で誰でも取得できるほか、「登記情報提供サービス」を利用すればインターネット上でPDFとして閲覧することも可能です。
持分割合は、購入時の資金の出し合った比率や、相続時の法定相続分などによって決まっています。
共有名義不動産の売却が「難しい」と言われる理由
なぜ、共有名義の不動産売却は一筋縄ではいかないのでしょうか。そこには主に3つの大きなハードルがあります。
1. 「1人でも反対」すれば全体売却はストップ
不動産全体の売却は「変更(処分)行為」に該当するため、共有者全員の合意が必要です。例えば兄弟3人のうち、2人が「売りたい」と言っても、残りの1人が「思い出があるから売りたくない」と拒否すれば、その不動産を普通に売却することは法的にできません。
2. 手続きの物理的な煩雑さ
売却が決まったとしても、契約書への署名・捺印、印鑑証明書の用意、決済(引き渡し)当日への立ち会いなど、すべて所有者の人数分必要になります。共有者が遠方に住んでいる場合、書類のやり取りだけで数週間を要することもあります。
3. 「数次相続」による権利の細分化
相続した不動産を放置している間に、共有者の一人が亡くなると、その人の持分はさらにその相続人たちに分割されます。これを繰り返すと、当初は兄弟3人だった共有者が、数年後には面識のない従兄弟やその子供たち10数名に増えてしまう「権利のネズミ講」のような状態(数次相続)に陥ります。人数が増えるほど、全員の同意を得ることは絶望的に難しくなります。
共有状態を解消して売却するための4つの方法
共有名義によるトラブルやストレスを解消し、資産を整理するための出口は大きく分けて4つあります。
1. 共有者全員の同意を得て売却する
最も一般的で、かつ経済的メリットが大きい方法です。共有者全員が「売り時である」という認識を共有し、協力して一つの不動産として市場に出します。売却代金は持分に応じて分配するため、全員が公平に現金を受け取れます。
2. 自分の持分のみを売却する
意外と知られていないのが、「自分の持分だけであれば、他の共有者の同意なしに売却できる」という事実です。
ただし、見ず知らずの他人の持分が混ざった不動産の「持分だけ」を買いたいという一般の個人はまず現れません。そのため、この場合は「持分買取専門」の不動産会社に買い取ってもらうことになります。他の共有者と一切関わらずに、自分の権利だけを早期に現金化し、共有関係から離脱できるのが最大のメリットです。
3. ほかの共有者に自分の持分を売る(または買い取る)
共有者の一人が「この家を一人で所有したい」と考えている場合に有効です。他の共有者の持分を買い取ることで、名義を一本化(単独名義)します。身内での売買となるため、見ず知らずの他人が介入するリスクがなく、将来的に単独名義として高く売却することも可能になります。
4. 土地を「分筆」して売却する
土地の場合、物理的に線を引いて分割する「分筆」という手法が使えます。例えば広い土地を2人で半分ずつに分け、それぞれの単独名義として登記し直します。分筆が終われば、自分の土地は自分の判断だけで自由に売却できるようになります。ただし、接道条件や土地の形状によっては分筆が難しいケースもあるため、事前の調査が必要です。
まとめ:複雑な共有名義こそプロにご相談を
共有名義不動産は、いわば「時限爆弾」のような側面を持っています。今は共有者同士の関係が良好でも、将来の相続や離婚、介護費用の捻出といったライフイベントの変化によって、いつ深刻なトラブルに発展するか分かりません。
共有状態を解消するには、専門的な法律知識と、共有者間の感情を逆なでしない高度な交渉術、そして適切な出口戦略が必要です。
私たち東京クライマー不動産では、土地売却のお悩みがあれば、まずは無料相談をさせていただきます。
お客様の状況に合わせて、て最も円満な解決策をご提案させていただきます!
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